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休日(振替休日・代休)の仕組み

ケース
イベント企画・運営を事業内容としたJエンターテイメントのX社長は、労務管理に悩んでZ弁護士に相談した。

【X社長】:「ウチの会社は月~金曜日に働くのが基本ですが、イベントの人手が急に足りなくなった時には日曜にも出勤してもらうことがあります。もちろん働いてもらった日に関しては代わりに休みを与えています。しかし、先日、バイトの子が体調不良のために人手が足りなくなったことからイベント前日に社員Aに代わりに出てくれないか?と頼んだところ、『なんで休みのはずだった日に出ないといけないのですか?私にも予定があるんです。』と突っかかられまして……そのとき以来、今のかたちで労務管理していて大丈夫だろうかと不安になり、先生にご相談した次第です。」

【Z弁護士】:「中小企業の労務管理はいわば『叩けばホコリが出る』状態のところが大半です。今日は、休日に関して一般的なご説明をして、今後の労務管理に役立てていただければと思います」

1.休日労働の仕組みはどういうもの?

休日に関するルールはシンプルです。
  • 「毎週少なくとも1回の休日を与えなければなら」ず(労基法35条)
  • 休日に労働させる場合には、いわゆる36協定の締結+届出の上で、3割5分の割増賃金を支払う必要があります。
次に、休日と密接に関連する規制として労働時間規制があります。その内容は、以下の2つです。
  • 「1日について8時間を超えて、労働させてはならない」
  • 「1週間について40時間を超えて労働させてはならない」
  • この2つのいずれかを越えると、時間外労働になり、割増賃金(=25パーセント)を支払わなければなりません。

2.一例

具体的なケースを用いて説明します。
7h 7h 7h 7h 7h 5h 休日
7h 7h 7h 7h 休日 5h 8h
7h 7h 7h 7h 7h 5h 7h
休日 7h 7h 7h 7h 7h 休日

① Aは、月曜~金曜は7時間働き、土曜に5時間働いて、日曜は休んだ。
② Aは、月曜~木曜は7時間働き、金曜は日曜出勤となったことから休みとし、土曜は5時間働いて、日曜は8時間働いた。
③ Aは、1週目に、月曜~金曜は7時間働き、土曜は5時間働いて、日曜は7時間働いた。そこで、J社は、事後的に2週目の月曜日は休みとした。そのうえで、Aは火曜~土曜まで7時間働いて、日曜日は休んだ。

(1)振替休日とは?

②のように、本来日曜日を休日としていたところ、日曜日に働かせる必要が生じた場合、一定の手続・要件を満たさないと、たとえ代わりに休みを与えたとしても、休日労働していたと扱われることがあるので注意が必要です。
一定の手続・要件とは、以下の3点です。
  • 就業規則などに使用者が休日の振替を命じうる根拠規定が存在し、
  • 休日を振り替えた後も週休1日が確保されるなど労基法違反が存在せず
  • 事前に振替が行われること
そうすると、③は、休日を振り替えた後に週休1日が確保されていない上、事後的に振替が行われていることから振替休日の要件を満たさず、休日労働が発生し、3割5分の割増賃金を支払う必要があります。
これに対して、上記の要件をすべて満たした場合には、本来の休日に働かせたとしても休日労働とはならず、3割5分の割増賃金を支払う必要はありません。ただし、週40時間を超えた労働となることが通常なので、2割5分の割増賃金を支払うことになるでしょう(②)。

(2)割増賃金はどのように算定されるのか?

具体的には、通常の労働時間の賃金が2,000円だったとき、割増賃金に関しては次の通りになります。
①のケースの場合には
  • 1日の労働時間が8時間以内で、かつ、週の労働時間が40時間⇒時間外労働なし
  • 週1日の休日があるので休日労働なし
②のケースの場合には
  • 1日の労働時間が8時間以内であるが、週の労働時間が41時間⇒時間外労働1時間=2,000円×2割5分=2,500円の割増賃金が発生
  • 振替休日によって週1日の休日があるので休日労働なし
③のケースの場合には
  • 振替休日の要件が満たされないので第一週につき、週1日の休日がない⇒休日労働7時間×2,000円×3割5分=18,900円の割増賃金が発生
  • ❈週47時間の労働時間があるため、時間外労働7時間があることになりますが、休日労働が行われる場合には当然時間外労働になることを前提として割増賃金が設定されているので、休日労働かつ時間外労働であることから割増率があがるということはありません。

3.まとめ

以上で見たように、休日に関する仕組みは、単に「働かせた分休ませればいい」というものではありません。手続きと要件を満たさないことには、たとえ働かせた分休ませたとしても、休日労働として扱われることがあります。
こうした日々のちょっとした労務に関する相談をするには顧問弁護士を雇い、気軽に相談できる環境を整えておくのがいいでしょう。ご不安な方はぜひ弁護士にご相談ください。


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