TEL:0466-53-9340

ビル写真

中小企業経営者 なるほど!Q&A Vol.18

前回までのあらすじ

前回は、辻堂で会社を経営する大平社長が、支店へ従業員を異動させる際の注意点について、弁護士に相談をしていました。

登場人物

菱沼さんイラスト

菱沼さん

藤沢市で建設業を営む

橘さんイラスト

橘さん

鵠沼でソフト開発・システム開発の会社を営む

弁護士イラスト

弁護士 顧問 大

中小企業経営者の集いに参加している、自らも経営者の弁護士

支店を子会社化する際の注意点を教えてください

うちの会社は、M&Aをやって、地方の同業他社を買ったんですね。それで、今回の税法改正で、支店から子会社にしたらキャッシュレス決裁の恩恵が受けられるみたいで、子会社にしようと考えているんですよ。

菱沼さんイラスト

そういうことなんですね。税金対策で支店を子会社化ですか。うらやましいな。 そうすると、本店で採用して支店に異動している従業員を転籍させるか、出向扱いにするか、悩んでいるとかですか?

そうなんですよ。顧問の社労士に聞いたら、「会社分割に伴う労働契約の承継」なので、問題ないと思うが、念のため弁護士に確認してほしいとのことでした。

いきなり社労士や弁護士が従業員の前に出ていくと、従業員が動揺してしまったり、経営状態がわるくてリストラなのではないかなど不要な詮索をしてしまったりしますので、まずは、社長が従業員にこういった事業計画で、分社化を検討していると説明するのがいいですね。

菱沼さんイラスト

そもそも、転籍と出向の違いがわからないな。

まず、転籍とは、現在在籍している企業よりほかの企業に籍を移して、他の企業の業務に従事させることです。いったん今の会社との雇用契約が終了しますね。

菱沼さんイラスト

へぇ、そうなんだ知らなかった。我々中小企業で、いくつも協力会社があるわけじゃないから、転籍とか出向とか言われても、いまいちピンとこないんだよね。

出向というのは、労働者が現在勤務している企業に在籍したまま、他の企業の事業所において、相当長期間にわたって、その他の企業の業務に従事することをいいます。

出向だと今の会社との労働契約は残ったままなんだね。

菱沼さんイラスト

判例上はどうなんですか?

出向でも転籍でも、従業員の同意は必要ですね。日立製作所横浜工場転属事件(最判昭和48年4月12日 集民第109号53頁)では、 従来からの会社との間の雇用関係を終了させ、移籍先の会社との間に新たに雇用関係を生ぜしめるいわゆる転属は、労働者の承諾があってはじめてその効力を生ずる旨が示されました。

菱沼さんイラスト

そうすると、雇用契約書だとか就業規則に転籍や出向があることを明記するだけでは足りないということですかね。

はいそうですね。人事担当者などが転籍先の企業や業務内容を説明し、個別具体的な説明をした上で、個別に同意を得る必要があるとされています。

つまり、事業所や工場、オフィス、支店を分社化する場合であっても、実際問題として、従業員に対して一方的に転籍や出向を命じることはできないわけですね。

きちんと従業員に分社化の理由を説明して、納得してもらうというところから、はじめるのがいいですね、 あと、会社分割には分割計画書の作成、労働者との協議等を踏まねばならない手続が詳細に決まっているので、会社法だけでなく、組合や中小企業の人事・労務管理に強い弁護士に相談するのもいいかもしれませんね。

本文の内容は、架空の事例であり、すべてフィクションです。具体的なお問い合わせは、お問い合わせフォームまたはお電話(0466-53-9340)で承ります。

面談のご予約はこちら

面談予約のイメージ まずはお気軽にお問い合わせ下さい
0466-53-9340

受付時間:平日9時~19時
相談時間:平日9時~21時

夜間相談

藤沢駅 徒歩5分

士業連携

Line QRコード