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中小企業経営者 なるほど!Q&A Vol.20

前回までのあらすじ

前回は、会社側は従業員に対して出向命令を自由に出せるのかどうかという問題について、弁護士がアドバイスをおこないました。

登場人物

御所見さんイラスト

御所見さん

藤沢市で小売業を営む

菱沼さんイラスト

菱沼さん

藤沢市で建設業を営む

川名さんイラスト

川名さん

藤沢市で電気工事業を営む

橘さんイラスト

橘さん

鵠沼でソフト開発・システム開発の会社を営む

六会さんイラスト

六会さん

藤沢で不動産業を営む

弁護士イラスト

弁護士 顧問 大

中小企業経営者の集いに参加している、自らも経営者の弁護士

従業員と休みを巡ってのトラブル

あっ、みなさんこんにちは。私も仲間にまぜてもらいますね。

御所見さんイラスト

どうぞどうぞ。

私のところは、不動産屋さんで、土・日は住宅展示場などでイベントをやったりします。

不動産屋さんは水曜日お休みですよね。

はい、契約を水に流さないために水曜日はあえてお休みにしています。 最近は働き方改革などで、土日のうちどちらかをお休みにしたり従業員が働きやすい環境を整えてはいますね。

お休みを巡ってなにかトラブルがあったんでしょうか?

宗教活動に熱心な従業員がいましてね。日曜日に出勤を割り振らないでほしいと要望があって、相手は神様なので尊重しないわけにもいかないです。かといって、小さな会社で、限られた人手で仕事をしているので、「もう日曜日に出勤しなくていいよ」というほどの余裕もなくて。

菱沼さんイラスト

相手は神様だから、うちも忙しいので、別の日じゃだめですか?っていえないしねぇ。有給の時季変更権みたいに、忙しいから別の日に休んでとも言えないからなぁ。

詳しく調査する必要がありますが、労働基準法第35条では、「使用者は労働者に対して、毎週少なくとも一回の休日を与えなければならない」としているので、土・日に出勤を命じるのは、問題ないかと思います。
ただ、宗教を理由に差別的取り扱いをすることも禁止されていますね。

そうなんですよ。信仰の自由は日本国憲法第20条で保障されているし、国家に対してだけでなく、夫婦間でも尊重されているみたいです。

夫婦でも?

藤沢の六会さんはよく勉強されていますね。確かに、婚約者がある宗教を信仰していることを理由に、相手婚約者が婚約破棄をした場合に、相手婚約者は婚約者に対して損害賠償義務を負うとした事例もありますね(京都地判昭和45年1月28日判例集未搭載)。
もっとも、結婚問題と人事・労務問題は、別の問題ですので、まずは労働法の原理原則や判例の考え方をみてみましょう。

何か参考になる判例はありますか?

はい。従業員がいわゆる手抜き作業したので、それを修正するために上司が時間外・休日労働を命じたことの是非などについて争われた日立製作所事件(最判平成3年11月28日)が参考になります。
労働協約または就業規則において業務上の必要があるときは、会社が36協定の範囲内で時間外・休日労働を命じうる旨を明確に規定していれば、労働者は36協定の枠内でその命令に応じる義務がある旨、最高裁が判示しています。
ただ、労働者側にも休日出勤ができない合理的な理由があれば、会社の休日出勤命令を拒否することができます。その宗教の教義でどうしても休日出勤ができないのであれば、合理的な理由があると判断せざるを得ないですね。

理屈ではそうかもしれませんね。ただ、うちは地元の不動産さんなので、土日に出勤するのが大前提なんですよ。現実的には人手不足なので、代替人材を配置するのはコストの面からも難しいですね。

現実問題としてはなかなか難しいですよね。これからも多様な価値観を持った従業員さんが活躍できるように、引き続きアドバイスさせていただきますね。

本文の内容は、架空の事例であり、すべてフィクションです。具体的なお問い合わせは、お問い合わせフォームまたはお電話(0466-53-9340)で承ります。

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